通級学級、交流学級について放課後等デイサービスのリフレームワンが解説します。

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通級学級、交流学級とは何ですか?

お悩み相談Q&Aの画像 文部省の設置した「通級学級に関する調査研究協力者会議」が1992年3月に出した「通級による指導に関する充実方策について」と題する答申によると、通級学級とは今のところ「各教科等の指導は主として通常の学級で受けながら、ADHDや自閉症をなどの障害の状態に応じた特別な指導を特殊学級で受けること」となっています。
文部省ではこの答申をもとに、1993年度から、特殊学級における教育の一形態として「通級による指導」を制度として認め、通級による指導の対象を言語障害、情緒障害、弱視、難聴、肢体不自由、病弱・身体虚弱の障害のうち軽度の者としました。 対象の中には原則として精神虚弱やLDは含まれないことになっていますが、LDは通級による指導の方が教育ニーズに応じた指導となり得るという答申が、前述の審議のまとめの中でなされており、今後の検討課題になっています。 またこの通級学級は、LD、ADHD、自閉症及び、その周辺の子どもにとっていじめ登校拒否など深刻な状況を解決する道につながったり、自信の回復などにつながったりする重要な方策であるとも思われます
具体的には普通学級に在籍しながら週の何時間かを部分的、定期的に特殊学級で受ける形態を通級と呼んでいます。自校の普通学級からその学校の特殊学級に通級してくる自校通級のほか、他校の普通学級から通級してくる他校通級もあります。 通級の時間数も、他校通級の場合は毎週○曜日の午後とか、△曜日の午前というような形で週1~2回通級する場合が多いようです。自校通級の場合はある特定の教科の時間に通級するというパターンが中心です。
交流学級は在籍を特殊学級に置き、一部教科の指導やホームルームなどの時間に普通学級に参加している場合を指して言います。一般に特殊学級の子どもは大半の時間を特殊学級で学習していますが、学校行事やクラブ活動の時間、あるいは一部の教科の時間などに普通学級の子どもと共に活動することがあります。 このように、特殊学級の子どもと普通学級の子どもとが、学校教育の一環として一緒に活動することを交流、または交流教育と呼んでいます。
この交流は、特殊学級の子どもたちが他の子どもたちと一緒に学ぶことによって、経験を広め、社会性を養い、好ましい人間関係を育てるとともに、普通学級の子どもにADHD、自閉症などを抱える児童への理解を深めることをねらいとして行われています。LD児が特殊学級に在籍している場合、普通学級の子どもとのかかわりにおいて、タイプによっては抵抗を示す場合も考えられるので、本人に精神的負担がないかを慎重に検討したほうが良いと考えられます。 しかし、本人の得意な教科を伸ばす、また興味を広げるという点においては、活用するメリットは大きいとも考えられます。
いずれにせよ、メリット・デメリットはあります。以上述べた制度について、親が我が子にあったシステムを、既存の形態にとらわれず、いろいろと工夫しながら学校に要求していくことで、少しずつ対象の枠が広がったり、利用しやすい制度になっていくと思われます。 市町村の教育委員会、地域の教育センターなどに相談されるのも良いと思いますが、主体はあくまでも親自身であって、また親の要求を受ける学校が大きな裁量権を持っているのです。
通級制度が認められる以前から、学校裁量として逆交流という形で通級と同じような形態を実施していた例もあります。学校も場合によっては柔軟性を持った対応をしてくれることもあり、またそのように学校を動かしていくのは親なのです。

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